2017年8月29日火曜日

講習生の人生経験

8月27日(日)は、クラックリード講習にて、湯川。
NSさん夫妻。
学生時代から楽器を続けているという、NS奥様。
クライミングの話に変換しながら伺うと、いつも興味深いです。

参考までに幾つか。
①調子が悪いと、楽器の調整が悪いか不安になる。調整を自分より上の人にやってもらい、「これでダメなら、悪いのは自分だ!」と言い聞かせると、練習に集中できる。
(クライミングシューズのフィット感に、若干の左右差を感じた場面にて。)

②反復練習は、うまく行き始めてからテンポを速めていき、それでボロボロに崩れるようになる。そこで、「なんでこんなにダメになっちゃったんだろー。テンポを落としても、なんだか上手く行かなくなっちゃった。」という落ち込みを経験して、それを再度スローペースから立て直すことで、もう崩れなくなる。つまり、一度自分がボロボロになるのは織り込み済み。

③練習が好きで、本番は苦手というメンタリティに陥りがち。(練習は、練習の中では僅かずつでも着実に成果が出る。が、本番はそうとは限らないし、本番には未知への対応を楽しむぐらいのメンタリティが必要。)練習に依存して、心が安定するという状態になる。
(本気トライよりも、復習トライを好む自分の傾向を鑑みる。)

④ベテランの先生に的確な指導を受けるのも良かったが、新人の先生が一緒になって悩んでくれたのも良かった。そして、新人の先生はその後、ベテランの先生のようになった。ただし、昔の方がありがたかった部分もある。

⑤学生時代に比べて、短時間では身に付かなくなったことも多い。また、若いころは何も意識しなくても出来たことが、出来なくなったこともあり、再度練習が必要になる。ただ、それを認めずに「今日は、調子が悪い。」などと逃げてしまうと、弱点が増えて行くため、退化する。

⑥オンサイトは、ジャズの即興で人を感動させる演奏。レッドポイントは、クラシック音楽の演奏会。
聞いていて、「すごい分かります!」ということもあれば、「それ、僕らのクライミングへの姿勢より厳しいっすね。」ということもあります。

クライミング自体は、運動経験の無さなどから、上達がゆっくりな奥様ですが、練習への姿勢という意味では十分すぎるものも感じます。
数年後は、クライミングも良い感じにまとまって来そうですね。
具体的な講習内容
・ハンドジャムの親指位置、ジャミングの方向を意識すること
・地上でのカムセット練習(今回は、わりと徹底的に)
・疑似リード×3回で、カム戦略を色々