2017年6月1日木曜日

カムを残してロワーダウン

5月27日(土)、28日(日)は、クラックリード講習。
1日目は小川山で、NSさん夫妻、男性STさん。
2日目は湯川で、女性IUさん。

もはや自分の能力を超えるアウトプットで、ちょっとおかしくなりそうです。
<お姫様岩>

2日目の本気トライ中、10mちょっとのルートの3分の2ほど登ったあたりの話。
ルートは、湯川の北風小僧(5.9)。

ハングドッグして、ムーヴ解決の見込みが無かったのか、力尽きたのか、
「降ろしてもらって、良いですか?」
という質問。

ダメじゃないんですけど、クラックの場合はカム残置になっちゃうのでイレギュラーケースだと思います。
エイドして核心部をスルーしても良いので、クリーニングして降りてほしいところです。
<小川山は、見晴らしが良い>

理由として。
①他の人がそのルートをやりたいなら、カムが邪魔でオンサイトトライやレッドポイントトライが出来ません。

②パートナーが別ルートをやりたいとして、そのカムを使いたいパターンが多いです。
(クラックの場合、パートナーとカムを貸し借りしてトライすることが多いと思うので。)

③カムを回収しておくと、次に自分のトライで案外レッドポイント出来ちゃうこともあります。
(核心部をエイドアップしているから、岩をよく観察できるというアドバンテージがある。)
<ネイキッドクラック>

今回のケースだと、
①並んでいる人は居ない。
②パートナーが居ない(ビレイヤーは私)ため、別ルート用のカムは要らない。
③本人的に、次のトライで案外レッドポイント出来ちゃう可能性は低い。

ということで、降ろしても良いシチュエーションではありました。

自立したクライマーというコンセプトには反しますが、他パーティに邪魔そうなら私が回収便を出せば済みますし。
<リードトライ>

しかしながら、IUさんが根性を出してくださり、核心部2メートルをエイドして、トップアウトしてくれました。
で・・・。1時間ほど大休憩。

次のトライで、レッドポイント出来ちゃったんです。
<地上でのカムセット練習>

カム回収は、基本は他人のための話ですが、今回は自分自身のためになりましたね。
色々な意味で、経験になったと思います。
<北風小僧>