2017年5月11日木曜日

クラックの森


ツアー9日目の最終日。
8日目は、広島から山梨への移動。
<エリア全景>

以前から気になっていたエリアを、登って来ました。

地獄エリアの一部なので、登られている可能性は高いです。
ただ、地獄エリアの開拓者の角屋さんに確認したところ、一部は登られているらしいが記憶も曖昧ということで、発表することで了承を得ました。
地獄エリア周辺も、すっかり人気エリアという感じなので、追加ルートという形。

とりあえず名前を付けてしまいましたが、過去に登った方で愛着がある方は、連絡いただければ初登者、ルート名を合わせます。
雑誌に発表したりすると、あとから修正するのが難しそうなので。
<ホラースカイ(5.8、チムニー)>

場所:
地獄エリアのバケモノ屋敷1P目(5.7)終了点付近で、左にトラバースすると、広いテラスがある。そこがベース適地。
リード&フォロー、荷上げ、という不遇なアプローチなので、マルチピッチ気分で楽しむ気持ち。

そのテラスが、ちょうどルンゼ押し出しになっている。
ルンゼそのものが奥でチムニーになり、その左右側壁にもクラックが立ち並んでいる。
(左側壁3本、ルンゼそのもの、右側壁2本、計6ルート)
<ルンゼ奥からテラスを見る>

足場:
全ルートが密集しているので便利だが、足場の土にヒドンクレバスのようなものがないか、若干不安。
心配であれば、フィックスロープを張ってセルフを移動しながら、1日を過ごすことも可能。
私たちは、セルフビレイは必須にしたが、荷物はノービレイで土の上に置くことにした。
<バッドエンド(5.9、オフィズス~チムニー)>

終了点:
立木。残置物は、一切ない。
地獄エリアの開拓時に、ボルトだけでなく、立木やピナクルに捨て縄すら残さない方向性にしたという話を聞いていたので、それに準じた。
リードだけでなく、安全管理もアルパイン風味なエリア。
<バッドエンドを登っているところ。その右は、三途の川(5.10b、オフィズス)>

ルート:
長さは、10m~15mほど。
以下、ルート説明。暫定グレードも付けて。

①エントランス(左手前にあるフィスト~チムニー、5.9) 石田祐城
②閻魔大王(左中央の被った切れ切れのフィンガー~ハンド、5.11a、リードで登ったが、脆過ぎるのでトップロープ課題が妥当かもしれない) 石田祐城
③深海魚(左奥のチムニー、5.7) 亀井千代香
④ホラースカイ(ルンゼそのもののチムニー、5.8、本チャン的) 亀井千代香
⑤バッドエンド(右奥のオフィズス~チムニー、5.9) 亀井千代香
⑥三途の川(オフィズス、5.10b) 石田祐城
<足元の踏みぬき対策で、フィックスロープでセルフを取りながら行動することも可能>

掃除無しでトライできる状態だったので、登りながら土や浮石を落とした程度。
しかし、今後入る人が掃除してくれれば、さらに快適なルートになるはず(笑)。
<エントランス(5.9、フィスト~チムニー)>

5.7~5.9のワイドが4本、アプローチも5.7のワイド(ちょうど良いアップかも)、とここまで入門ワイドが揃ったエリアも少ないかと思います。

5.10bもあるので、多少の実力差があるパーティでも、それぞれ楽しめると思います。
<深海魚(5.7、チムニー)>

地獄エリアに何度か足を運んだことがある方、一度いかがでしょう?
私も、ワイド講習を頼まれたりすれば、良いエリアかなと思っています。