2017年1月20日金曜日

カムのラッキングあれこれ

1月19日(木)は、クラックリード講習にて、城ヶ崎。
女性SMさん、女性IUさん。
カムのラッキングに関して、色々な方法があります。
ちょっと講習中の会話から発展させて、今回のネタに。

卒業生で、最初に講習で教わった方法そのまんま、という人は再考の機会にどうぞ。

①肩のギアラック
両肩、タスキ掛け、タスキ掛けの補助ありで実質両肩っぽいタイプ。

両肩:
ギアの量が多い時に、上手く荷重分散できるというメリットがあります。
(典型例は、カムもスクリューも持っていくような冬壁など。クラック講習の範囲じゃないですが。)

タスキ掛け:
左肩にも右肩にも掛けることも可能で、ムーヴの都合で選べるというメリットがあります。個人的には、ルート中での左右の変更も、よく使います。
(典型例は、ワイド。)

講習では、タスキ掛けをオススメ。
(20m越えのクラックとかは講習では使わないし、ワイドも基礎的なレベルでは触った方が良いと思っているので。)
②ラッキング場所(肩のギアラック主体orハーネス主体?)

肩:
なるべく整列を維持すれば残量把握がしやすく、左右どちらの手でも取り出しやすいです。ハーネスに大量にラッキングすると、ハーネスが腰からズリ落ちて来やすいという意見もあります。

ハーネス:
ムーヴの制約になりにくいので、登ること自体が楽に感じます。

講習だと、肩主体をオススメ。
ハーネス主体は、オンサイトトライでは、頭を使いまくりです。
肩と腰を分散する方式も、なかなか便利。
③順序

理想は、使う順だと楽です。ただし、これはオブザベが大外れすると、単にカム配置がバラバラなだけになってしまい、悲惨です。
反対に、大きさ順に整列させると、残量把握がしやすいです。初心者の場合、そもそもカムの色順が覚えられていないことも多いので、使い勝手が良いです。

ちょっと一工夫として。
・出だしで、明らかに使いそうなサイズだけは、手前に並べておく。
・終盤にしか使わなさそうなサイズは、取り出しにくいところに並べておく。
・大レストポイント毎に、カムの順番整理の時間を取る。(余裕がなくて、カム配置を無視して戻してしまった!レストポイント直後に使いそうなカムを、手前に出しておこう!など。)
④残量の意識

戦略的には、「上部のために、この辺のサイズは残しておきたい。」という発想が理想。

初心者的には、「下部で、同じサイズを2つとも使いきっちゃうのは、マズイでしょ!(上部のオブザベなんて、当たるか分かんないから、出来れば1セットフルで残したいくらい。)」。
(とはいえ、本当に上部が見えないときは、初心者的な意識で行くしかないときも多いです。)

この辺の意識も、ラッキングに影響します。
そんな感じで、講習では以下のように。

①タスキ掛け
②肩のラッキング主体
③大きさ順主体
④2セット弱のカムを持って、何となく残量を意識して、足りなくなったらクライムダウン回収など

個人的には、これがクラック初心者の要望に即しているような気がするんですよね。
さて、カムの順序もさすがに完全に覚えて、オブザベも少し当たって来た方々は、そろそろ見直しの機会じゃないですかねー。

脱初心者なラッキングを目指してみるのはいかがでしょうか?
背伸びし過ぎると、かえって泥沼です。

ほんの少しずつやると、良いトレーニングになると思いますよ。
具体的な講習内容
・ハンドジャムのコツあれこれ
(肘の向きの意味、手首を伸ばすか固めるか、など)
・カムセット練習
・疑似リード(SMさん)
・実践本気トライ
IUさん:鬼ころし(5.7) オンサイト

2人とも、ジャミングとカムセットといった基礎的なことは、だいぶ分かってきた様子でした。
あとは、リード中の判断がテーマになってきますね。