2017年1月18日水曜日

教えるという復習

1月15日(日)は、岩場リード講習にて、湯河原。
女性MMさん、女性NMさん、男性NSさん、女性NMさん。
<ダウン着用>

帰りがけに、講習生から
「最近、ボルダー仲間がリードをやりたいというので教えているのだけど、その人が耳が聞こえなくって。そういうのって、何かポイントありますか?」

という質問。
<ようやくポカポカ>

いきなり、随分と高度ですね(笑)。

とはいえ、共に学ぶというスタンスで、一緒に落ちる練習などを実験しているそうです。
しかも、教える側も2人以上というバックアップ態勢なので、聞いている限りは問題なさそうな話。

というか、ジムリードの復習になって、メチャクチャ良さそうな機会ですね!
一応、自分の経験則からすると。

①マルチなどで声が聞こえないことはザラなので、コール無しでも終了点作業の類は問題ないはず。
(ただし、その成長過程で人からの指摘を受けにくいという点には、留意。)

②ハングドッグ中の「テンション」、「緩めて」などは、出来るときだけやる。というルールが限界。

③登りながら「もうちょい緩めで。(張り過ぎないで。)」、「ロープ(ください。クリップしたいので。)」、「よろしくね。(ここから落ちるかも。)」といった、ちょっとした声掛けに相当することは、やるかどうか微妙な問題。
(勘違いのリスク)
つまり、
「熟練者になれば大抵のことは出来そうなものですが、成長過程は、他のクライマー以上に大変でしょう。」
というのが、率直な感想です。
あとは、ものすごく当たり前なことなんですが、個人差は大きいです。

他の講習生と同様、
・登りが荒い
・焦りがち
・落ち込みやすい
・緊張しやすい
などなど。

耳が聞こえないだけでなく、クライマーとして克服していくべき短所が他にもあるというのは、私にとっては講習して初めて体感したことでした。
たぶん健常者も全員そうなのだから、当たり前なんですけど。
なんとなく、盲点でした。
<夕方は、再び寒さが>

でも、今回その方が聞きたかった教え方のポイントについては、特にアドバイスは出来ませんでした(笑)。

結局、覚えるべき技術も大差ないし、経験者2人以上で実験しながら共に学ぶなら、それ以上の環境はきっとないと思いますよ。
あまりに危なそうなら、そこのジムの常連さんがきっと注意してくれることでしょう(笑)。
<寒い中、よく頑張ってくれました!>

具体的な講習内容
・アプローチ練習
沢状地形、道よりも岩の位置関係や大きさの方があてにしやすいこと、など

・ムーヴ講習
スタティックなムーヴ、指を岩に馴染ませるホールディング、など

・ボルトの種類
・トップロープでのムーヴ練習&終了点説明(NSさん、NMさん)
・リードで落ちる練習
・実践本気トライ
MMさん:フック船長(5.10a) オンサイトトライにて、数テンションでトップアウト。クリップも含めて、ムーヴは解決。
NMさん:ゼルダ(5.11a) ハングドッグ練習の意図で。ムーヴ解決してトップアウト。

ところで・・・。

ゼルダって、平均身長の講習生女性で、5.10bくらいがマスターオンサイトできるくらいなら結構みんなムーヴ解決できるんだなと知りました。
リーチが無いと、かなりボルダリーに見えるのですが、皆さん意外なほど謎解きしてくれます。
最初は皆さん、「え!?5.10cも登ったこと無いのに、いきなりイレブンにマスタートライですか?」と衝撃を受けるのですが。案外、出来るもんですね(笑)。
という訳で、最近よく使っています。
ケミカルアンカーですしねー。