2015年6月26日金曜日

クラックは体力勝負

6月25日(木)は、クラックリード講習にて、湯川。
女性HMさん、女性Hさん。
クラックはフェースより、疲れるように感じます。

1つは、「フェースだと、指や腕が疲れて落ちるから」だと思います。
まだ、全身が疲労しきる前に、ホールドが持てなくなったりして、落ちるという。

また、限界グレード付近だと、ムーヴが出来なくて落ちることが多いため、
「パンプは感じないけど、僅かにヨレている。」
って状態になりやすいです。
<ジャミングさえ効けば、ガバ>

もちろん、これがトレーニング的に良い訳ではなく、指&腕だけでなく体幹がヨレるように登った方が良いとは思います。

実際、中上級者は
「昨日、相当登ったから全身バキバキだよ。」

とか言いますしね。
<カムセット練習>

一方で、クラックはどうでしょう?

ジャム筋が、フェースで言うところの保持力に相当するように思いますが、それがヨレ過ぎて落ちるような場面は滅多にないようです。

ジャミングってのは、上手く決まればガバよりガバっぽいので、落ちそうで落ちず。

指が疲れて落ちるのではなく、全身疲労になるまで頑張れることが多いのです。
<リードで落ちる練習>

しかも、ムーヴで落ちることも少ないです。

大抵の初級クライマーは、ジムグレードやフェースグレードの方が、クラックグレードより高いので、ムーヴは問題ありません。
(例:フェース5.11a、クラック5.10b)

とはいえ、ジャミングがなかなか決まらず、身体を起こした状態で粘る時間を長々と要求されます。
<凹角も、粘り勝ちしやすい形状の1つ>

さらにリードでは、カムセットも含めて、壁に滞在する時間が3割増し(笑)。

でも、ジャミングって効けばガバだから、初心者でも相当粘れます。
<完登して、汗だく!>

もちろん、例外はいっぱいありますよ。
クラックでも、短くて難しいルートはあるし、レストポイントが少なくてパンプと戦うルートもあるし。

あくまで、“粘り勝てる”タイプのルートが多い、という話。

もちろん、省エネ技術を磨くべきなんですが、この全身疲労感って良いトレーニングになるとも思います。
さぁ、Let'sフラフラ。

しっかり疲れて帰りましょう。
<まずは、トップロープで完登>

具体的な講習内容
・ジャミングの仕組み
・ジャミングを引く練習
・テーピングの方法
・ジャミングボルダー練習
・地上でのカムセット練習
・リードで落ちる練習(HMさん、デゲンナー)
・実践本気トライ(HMさん、台湾坊主をR.P.)
・トップロープでのトライ(Hさん、デゲンナー、台湾坊主を完登)