2014年8月4日月曜日

大感動の1日

8月3日(日)は、不動沢にてマルチピッチリード講習。
補習で、男性ONさん、女性KSさんのペア。
今回のルートは、私が思うに、

5.10aくらいのマルチの中で、日本屈指の魅力です!
<今回は登らない壁すら、楽しくオブザベする2人>

ONさん、KSさんは、昨冬にスーパーレインを完登して、そのときは随分と感動していました。

でも、先週に、注文の多い料理店を完登して、

「全然、物足りない・・・」
(岩のスッキリ具合、ジャミング比率、などなど)

と感じてしまったそうです。

※掛かった時間などを聞くと、難易度的には丁度良さそうなレベルだと思いますが。
<1P目のKSさん>

「じゃ、そろそろ取って置きのマルチを御紹介しましょう。」

ということで、不動沢へ。

<ハング帯を、どうやって越えるか?>

マルチピッチリード講習では、とある岩峰の前にお連れします。

で、トポも見せずに、
「じゃ、お好きなラインで頂上を目指しましょう!」

という形式です。
<必死でフォローするONさん>

この壁、月に1パーティーくらいしか訪れないので、完全に貸切!

さらに、クラック主体で、終了点すらほとんど無いという原始の姿。
<2P目もハング越え>

さらに、ハンド~チムニーまで、サイズ色々。

クラック好きの2人を、大満足させてくれます。
<難しそうなワイドに、ついつい誘い込まれる2人>

ただ、弱点ラインで満足できない2人は、果敢に難しいワイドにチャレンジしちゃってました(笑)。
<リード交代するも、やっぱり敗退>

で、極めつけは、マルチピッチらしい大展望!

中盤以降の景色は、小川山のセレクションなんて目じゃないです。

その開放感、アルプスのバリエーションルートに匹敵すると思います。
<快適なハンドクラック>

2人とも、登りながら、

「このマルチ、すごい!」
「やばい!」
「マルチやってて良かった!」
「日本に生まれて良かった級の感動。」

といった、台詞を連発していました。
<チムニー>

<頂上直下で、風を感じるONさん>

<頂上直下のボルダー>

<トップアウト直前>

そして、頂上には楽園のような広場!

あまりの景色に、写真や動画を30分も取り続ける2人・・・

“おのぼりさん”
ですねー。
<最高の笑顔>

下山中にKSさんから、

「1シーズン分のマルチ体験をしたぐらい、凝縮された時間だった。」

という感想をもらえました。
<不評のプロフィール写真を交換しようかと、一応撮ってもらいました>

<楽園>

その一方で、終了点が無いから、下降が難しいという側面もあります。

1年前にマルチ講習を卒業し、色々と経験を積み始めている2人でも、下降に大苦戦。
でも、なんとか捨縄などの残置をせず、クリーンな岩場を残すことが出来ました。

<難しい下降>

リード講習は、指摘することが基本です。

でも、良いルートを体験してもらうのも、それだけでプラスです。
1つの感動が、クライミング観、人生観を変えちゃうこともあるんですねぇ。
<懸垂ラインを吟味する>