2013年12月2日月曜日

心理が邪魔をする

11月30日(土)、12月1日(日)は、城ケ崎にてクラックリード講習。

先週から連続の男性FKさん。
夏に数回のクラックリードを受けて、今週から再開の女性MJさん。
秋から今回で3回目の、男性YKさん。
初日のみ参加の、新規男性TSさん。
YKさんは、スポーツクライミングは結構なレベルです。
逆に、山経験はほとんど無し。

そのせいか、クラックの場合、
「プロテクションが悪ければ、止める判断も必要」

というのが、ちょっと意外性があったようです。
プロテクションがイマイチでも、

「登れそう」

と思ったら、突っ込んじゃうという話。
「えっ!?」

と、思う人もいるかもしれませんが、意外と多いパターンです。
「じゃあ、登れそうならフリーソロでもやるの?」

と思うかもしれません。

もちろん、彼もそんなことはしないでしょう。
ただ、効いていようが効いていまいが、クリップすると妙な安心感があるのです。

で、
「このカムにテンション掛けて、すっぽ抜けるのも嫌だし」

という心理が働いて、突っ込みます。
テンション掛けて抜けても、下のプロテクションからランナウトしていなければ落ちても無傷だったのに!!!

逆に、「落ちたくない」と思ったことにより、危険な突っ込みをしてしまうんです。
本当の危険と、感覚的な危険は、かなりの差があります。

それを見分けたくても、人間の心理は邪魔をしてくれます。
だから、
「こーいうときは、こういう風に焦っちゃったりするものなんだな。」

という自分の心理をパターン化しておくことも、大切な経験値だと思います。
「怖い」

という気持ちが、良いセンサーとして役立つ場面。

逆に、間違ったセンサーとして働くから、我慢した方が良い場面。


意識してみると、山にもクライミングにも有効ですよ。
<ヘルメットとヘッデンを初めて同時に着けて、また一歩クライマーに近づいていくMJさん>

具体的な講習内容
・テーピングの巻き方(TSさん)
・ハンドジャムの、フットジャムのコツ
・ネコ足、プッシュなどの基本ムーヴ
・地上でのカムセット練習
・疑似リードとカムチェック

・実践リードトライ
YKさん:鬼ころし(5.7)、純(5.8)、樹氷(5.8)、オバステ正宗(5.8)
MJさん:鬼ころし(5.7)(初の本格的なリード!)
FKさん:鬼ころし(5.7)(初の本格的なリード!)

YKさんは、クラックリード講習は卒業です。
クライミング能力が高すぎて、どのルートも余裕ありあり。
本気トライでも正しい判断が出来るかを見られなかったのは、心残りです(笑)。

湯川で補習か、クラックムーヴ講習で、もう少し厳しいルートのオンサイトリードも見させて欲しいですね。