2013年1月24日木曜日

リハビリクライミングについて

1月23日(水)の昼間は、ランナウトにてムーヴ講習。
常連女性のSMさん。

右小指のスジを痛めていて、2ヶ月の間クライミングから離れていたそうです。
しかも、他にも精神的に落ち込むことがあったらしく、運動も全くしなかったとか。

ここ最近、2回だけ山に行き、今回が久々のジム。
まさに、リハビリクライミング。
クライミングは、かなり局所的に負荷が強いスポーツなので、リハビリには少し気を使います。
私も、富士山ガイドやら、冬山やらで、しょっちゅう調子を崩してはリハビリしてます。

中高年の方は、特にクライミング休止は深刻な問題!

私のリハビリ方法が参考になれば。
もともとは、本で読んだ内容ですが、経験から相当アレンジされていますので、理由が感覚的だったりも(笑)。


①低負荷で、全身疲労するぐらい数を登る。
(一度は5.11aが登れた人なら、5.10a以下を汗をかくほど登るのが、ジョギングに似た効果になる。重要なのは、パンプより全身疲労。)

②中程度の負荷で、クライミング特有の局所的負荷(指、手首、肩、肘、など)を体に思い出させる。
(一度は5.11aが登れた人なら、5.10cくらいまでを何本も登る。しっかりパンプさせて帰る。)

③「8割方は調子が戻ったな」と感じたら、本調子を目指すよりもトレーニングを再開する。
(経験上、過去に登れたルートやグレードを追いかけ過ぎると、モチベーションも下がるので、新たなトレーニングへと向かった方が良い。)

・ボルダー
・新しいテクニック習得
・持久力トレーニング
など


実際的には

・①の期間は、ほぼ毎日登っても、体は壊れにくい
・②の期間や、通常トレーニングの登る日数は、自分なりにレスト日を入れて
・運動を休止、もしくは激しい消耗(長期雪山や海外登山、など)が原因なら、①が重要
・他の運動はやっていて、体調は良いなら、①の期間を0日にしても良い
・あまりにも体調が悪い日は、超低負荷(垂壁のトラバースなど)でウォーキングくらいに体を暖めて、1時間くらいで帰るのもアリ

これは、あくまで原則。
たとえば、真面目に①を2週間、②を1週間とかやってると、③に行くまでに時間が掛かってしまいます。

「リハビリは、しっかり確実に」
というのが世の中の常識でも、経験上は③までの期間を如何に短くするかが重要な気がしてなりません。

ただ、あんまり焦って③に行くと、体を痛めたりするんでサジ加減が難しいですね。


具体的な講習内容
・ネコ足(体がブレる癖、について)
・肩の脱力(体を上げるときに、引き付ける癖について)
・2手連続で焦って動くのは、良くない

さあ、SMさんもしっかり調子を戻して行きましょう。