2013年1月31日木曜日

無料体験講習会(1月)

1月29日(火)は、無料体験講習。

昼間は、新規の女性KRさん、女性OGさんに加え、常連女性ODさん。
夜は、新規の男性SRさん1名。

<先日、友人と登山に行き、ついに連れられ登山から一歩を踏み出したODさん!>
最近は、
「ムーヴ講習の頻度は、どれくらいが良いですか?」

という質問への回答も、だいぶ手慣れて来ました(笑)。
まず、最大でも4回ジムに来るうちの1回を講習に充てるくらい。

週1回ジムに行く人で、月に1回or2ヶ月に1回くらい受講すれば、充分です。

それ以上の頻度で受けても、

・講習中に、経験値があるから「あー、なるほど」と思える場面
・復習したり、自分で本気トライしたりする、自分のジムでの時間

の、どちらも無くなって来てしまいます。

費用に見合ったレベルアップを期待するなら、そのくらいが良いでしょう。
また、
「最初のうちに、変な癖が付かないように、たくさん講習を受けたほうが良いですか?」

という質問もあります。

クライミングに関しては、そんなに気にすることは無いと、私は感じています。

経験があるからこそ
「あー、なるほど」
という話が多いので。

「とりあえず、成長スピードが落ちてからムーヴ講習でも、遅くはないですよ。」
と言っております。

今回の方々は、見事に伸び悩みorクライミングの始め方が分らない、という雰囲気。
そういう方は、定期的な受講が良いかとは思います。

1つのムーヴを覚えても、即座に伸び悩み解消にならないので、どんどんと練習すべき課題を与えられる環境が良いでしょう。

逆に、伸び止まりを年齢や才能のせいにしてモチベーションが落ちている人は、是非とも受講してみてください。

初心者の気持ちは、楽しかった

1月26日(土)、27日(日)は、K島嬢あらためK島先生と、スキー練習。

スキーを始めて、この2日間でようやく9日目。

エセっぽいながらパラレルも少しずつ分かって来ましたし、中級コースくらいなら一応怪我なく滑り下りられそうなレベルまでは来ました。

ですが、スキーをやっていて、自分が初心者になることも本当に面白いと感じます。

<日焼け防止を兼ねた、K島先生のお姿>
例えば、

・リフトに乗るときに転んだり、転びそうになったりして、係の人にリフトを止めてもらうこともあり、恥ずかしい。
(ボーゲンで停止するのが、イマイチ下手っぽい)

・1日に、30~40回くらいは転倒しているので、常に雪まみれ
(ただ、おかげで初心者にしては相当に転び方は上手いと思う。でんぐり返しも、全く怖くないです。)

・今だに、ちょっとした登り坂をこなすのに難儀する
(逆ハの字には、少し慣れた。スケーティング、横歩きが、要領がよく分らない。)

・今回、登山靴にスキー板を始めて装着してみたが、始めて2日目くらい転びまくり

・スキー板が、外れたときに、もう一度装着するのに手際がメチャクチャ悪い
(アイゼンみたいに、一定の時間で出来れば良いのだが)

・初めてのシール登行練習は、歩き方よりも、シールの付け外しが核心だった
(うーん、やっぱり)
“初心忘れるべからず”とは言いますが、やっぱり忘れますよね。

笑っちゃうくらい周りより出来ないことも、やればやるほど伸びることを実感するときの熱い気持ちも、色々と思い出して楽しんでおります。

前者は講習に活かし、後者は自分の登りに活かせると良いですね。

<初めてのシール登行>

 <登山靴で滑るのは、やっぱり大変>

<おっと!・・・体幹で振られに耐えるも、今回はダメ。>

<あー、板が外れちまった。圧雪されてない場所だから、付けるの面倒なんだよなー。>

<靴裏の雪を落とすのに手間取り、最終的に手袋で擦って落とす。ピッケルがあればなー。>

<こんなことを一日やっていれば、尻はいつも氷。しかも、パラレルにしては、異常に足が開いていて、不格好。>
とはいえ、今回で収穫も多かったです。

・山スキー道具の扱いが、少し分かった

・登山靴でも、もう何日か頑張れば中級コースくらいは滑れそうだと分かった
(来シーズンは、ちゃんとした兼用靴を買いますが)

・パラレルは、足の幅が肩幅以下の方が滑りやすいらしい、ということが分かった
(格好つけでは無いんですねー)

あとは、例によって小さなコツ的なものが数点。

スキーは、独りじゃない方が楽しい!
クライミングもだけど・・・。

どなたか、平日の練習に付き合ってくれる人、いませんかね。

2013年1月30日水曜日

安全意識と、クライマー的な大人度

1月24日(木)、25日(金)は、湯河原幕岩にて岩場リード講習。
青梅の男性HDさんは、初日のみ参加。
高崎の女性HMさんが、2日間の参加。
「クライミングの危険を感じる能力、っていうのは経験によって養われる。」

もっともらしい言い方ですが、よく考えると危ない!
要するに、
「ちょっと危なっかしい目にあったりしないと、安全意識の高いクライマーにはなれない。」
たとえば、

ジムでオートビレイ機の付け忘れについて、スタッフから説明を受ける。

「付け忘れる人が、実際に居ます。」

と聞いても、自分が死ぬような場面はボンヤリとしか想像できません。

「登る前に、必ず自分でチェックしてください」
と言われても、危機意識に実感が籠っていないので、よく忘れる人orチェックしない人がいます。
そんな人が、どうやって安全意識が高まるのか?
という話です。

まず、自分自身がオートビレイ機を付け忘れたり、周りで付け忘れた人を見かけたりして、

「やっぱ、あることなんだ。怖いなー。」
という位の認識を持ちます。

最後に、オートビレイ機の付け忘れで大事故に至った話を、怪我の容態も含めて詳しく聞いたりして、

「あの時の自分も、そうなっていたのかも・・・。紙一重だな。死んでても不思議じゃなかった。」

と、背筋がゾクゾクするような恐怖を感じます。
これでようやく、安全意識が高まります。

オートビレイ機1つとっても、ちょっと危ない橋を渡る。
なんて、恐ろしい分野!
で、リード講習なんかしていると、特にそんなことの連続。

「身を守る唯一のボルト、ちゃんと見た方が良いですよ。こういうボルトは怪しくて、こういうボルトは99.99%大丈夫。」
なんて話をしても、

「あー、なるほど!」
という納得顔のHDさん。

「ふーん・・・」
という実感の篭らないHMさん。

想像力の差か、それとも修羅場の数の差か(笑)。
実感の篭らない人が、理由を理解していない訳ではありません。

理由が分かっても、なんとなく分かる人、分らない人がいるってのが、なんとも成熟度っぽくて興味深い。

以前は、「ポカーン」だった人が、「なるほど」と変わるような時間経過。

「(クライマーとして)大人になりましたねー。」
と、言わずにはおれません。


同じ話は、
・ビレイヤーが壁に近付く理由
・今落ちたら、どのくらい落ちるのか予想することの重要さ
・終了点作業でミスをしたら、死んでしまうこと
・クラックで、落ちそうなムーヴの前にカムを決めることの重要さ

何でもそうです。

実際に、講習で落ちる練習をしたりすることで、かなりイメージは湧きます。
講習で出来るのは、その程度です。

そして、最終的には時間を掛けて想像を巡らせたり、ヒヤリハッと経験を積むしかないでしょう。

気を付けましょうね。
HDさんは、リードの危険を予想するには十分大人だったんで、知識を説明して実践練習し、今回で無事に終了。
とはいえ、結び替えで間違えそうになったりはするレベルなので、十分に気を付けてください。

HMさんは、まだ「ポカーン」とするような話も多かったので、仮免許レベル。
誰か、出来る人と一緒に行って、「リードさせてもらう」くらいが丁度良さそうですね。
そうすれば、段々と想像も湧いてきますよ。

具体的な講習内容
・クライムダウンの練習(1本目が高い場合など)
・ウィップフラッシュ現象
・ボルトの種類(リング、RCC、ハンガーいろいろ、ケミカル)
・終了点作業(結び替え、懸垂下降、立木のみの場合)
・終了点の仕組み(流動分散、固定分散、独立分散)
・捨て縄の使い方
・実践リード練習を多数

2013年1月24日木曜日

リハビリクライミングについて

1月23日(水)の昼間は、ランナウトにてムーヴ講習。
常連女性のSMさん。

右小指のスジを痛めていて、2ヶ月の間クライミングから離れていたそうです。
しかも、他にも精神的に落ち込むことがあったらしく、運動も全くしなかったとか。

ここ最近、2回だけ山に行き、今回が久々のジム。
まさに、リハビリクライミング。
クライミングは、かなり局所的に負荷が強いスポーツなので、リハビリには少し気を使います。
私も、富士山ガイドやら、冬山やらで、しょっちゅう調子を崩してはリハビリしてます。

中高年の方は、特にクライミング休止は深刻な問題!

私のリハビリ方法が参考になれば。
もともとは、本で読んだ内容ですが、経験から相当アレンジされていますので、理由が感覚的だったりも(笑)。


①低負荷で、全身疲労するぐらい数を登る。
(一度は5.11aが登れた人なら、5.10a以下を汗をかくほど登るのが、ジョギングに似た効果になる。重要なのは、パンプより全身疲労。)

②中程度の負荷で、クライミング特有の局所的負荷(指、手首、肩、肘、など)を体に思い出させる。
(一度は5.11aが登れた人なら、5.10cくらいまでを何本も登る。しっかりパンプさせて帰る。)

③「8割方は調子が戻ったな」と感じたら、本調子を目指すよりもトレーニングを再開する。
(経験上、過去に登れたルートやグレードを追いかけ過ぎると、モチベーションも下がるので、新たなトレーニングへと向かった方が良い。)

・ボルダー
・新しいテクニック習得
・持久力トレーニング
など


実際的には

・①の期間は、ほぼ毎日登っても、体は壊れにくい
・②の期間や、通常トレーニングの登る日数は、自分なりにレスト日を入れて
・運動を休止、もしくは激しい消耗(長期雪山や海外登山、など)が原因なら、①が重要
・他の運動はやっていて、体調は良いなら、①の期間を0日にしても良い
・あまりにも体調が悪い日は、超低負荷(垂壁のトラバースなど)でウォーキングくらいに体を暖めて、1時間くらいで帰るのもアリ

これは、あくまで原則。
たとえば、真面目に①を2週間、②を1週間とかやってると、③に行くまでに時間が掛かってしまいます。

「リハビリは、しっかり確実に」
というのが世の中の常識でも、経験上は③までの期間を如何に短くするかが重要な気がしてなりません。

ただ、あんまり焦って③に行くと、体を痛めたりするんでサジ加減が難しいですね。


具体的な講習内容
・ネコ足(体がブレる癖、について)
・肩の脱力(体を上げるときに、引き付ける癖について)
・2手連続で焦って動くのは、良くない

さあ、SMさんもしっかり調子を戻して行きましょう。

2013年1月22日火曜日

講習を、遠目で見る方法

1月22日(火)、またもや独りで奥利根スノーパーク。
ようやく、スキーを始めて7日目です。

ちょっと飽きてきたかな。
同じコースで、午前も午後もスキースクールをやっていたので、それを遠目に見ながら練習。

講習している様子は、

①口頭、身振り手振り、最後に生徒に体を動かしてもらって、説明する
②インストラクターが、見本として滑る
③生徒が、それを真似して滑る(それを講師がチェックする)

という流れを繰り返すもの。
講師が教えるポイントは、

・姿勢は、こんな感じで
・ストックの位置は、こんな感じで
・体重移動は、こんな感じで

みたいな話だろうと、前回受講して分かりました。

「上手くできると、(主にターンで)安定性や滑らかさがアップしますよー」
というのが、初心者講習の流れ。

で、講師がそれを大袈裟に強調して、見本を見せます。


会話は聞こえなくても、
「あー、たぶんこんな感じのことを強調したいんだろーなー。」
というのが伝わって来ます。

タダで申し訳ありませんが、見えちゃいますからね。

<リフトから、本気で観察>
さらに、生徒もそれを強調して練習するので、見ていて分かりやすい。

1人練習は、話し相手もいないので、リフトは上手い人を観察するだけ。
講習をタダで遠目に見られるのは、ラッキーな環境。

真似をすると、たしかに安定性がアップすることもあり!

でも、自分でクライミング講習していて思うんですが、盗み聞きは誤解のリスクもありますよ。
身近な上手い人に、直接聞いて確かめると、モアベター。
身近に誰も居なければ、やっぱり講習受ける他はありません。

<生徒が明らかに何か同じことを意識しているのが、伝わって来る!>
具体的な練習内容
・初心者コースを40回(短いルート)
・中級コースを7回(長いルート)

初心者コースなら、かなりパラレルっぽくターンが出来るようになった気がする。
緩い傾斜で、完璧に圧雪された斜面(5.7くらい?)なら、滑らかなムーヴが意識できるくらい。

中級コースは、一応パラレルっぽいターンではあるけど、3ターンに1回は軽く暴走・・・。
で、10ターンに1回は転倒するレベル。
しかも、たったの7回で太ももはパンパン。

とりあえず、
・中級コースまでで、ターンしたい場所でターンできるようになる

のが、現実的な目標という気がしてきました。
エセっぽいパラレルからは、当分抜けられそうもありません。

そろそろ、山スキーの扱いの練習も並行して始めましょうか。

お知らせ

1.
明日、水曜日の夜、19時30分からのジム講習の枠がキャンセルになりました。
急すぎて、誰も居ないかとは思いますが。
もし、何か受講したい方が居たら、御連絡お願いします。

2.
2月末の講習が、アイスクライミング体験に変更になりました。
これに限らず、ときどき講習のキャンセルや内容変更がございます。
お時間のあるときに、カレンダーを覗いてくださると、都合の良いのがあるかもしれません。

3.
4月末は、大幅に休業日を増やしました。
先日の剱岳での遭難、4人中3人が知り合いでした。
特に、2人は親しかったので、雪融け後の捜索に少し協力したいと思いまして。
御迷惑お掛けしますが、よろしくお願いいたします。

2013年1月20日日曜日

スキースクールを受講

1月18日(金)は、またもやスキー練習にて、独りで奥利根スキー場。
前日から、居残りです。
この日は、K島嬢からの強いススメで、スキースクールを受けて来ました。
「変われる今のうちに、正しいフォームを!」

ということだそうです。

で、インストラクターの教え方がメチャクチャ上手かった!

・理屈
(体をどう動かすと、板がどういう形になって、雪面にどういう力が加わるのか)

・体系化された技術習得の順序

・短時間で、弱点を見抜く、教え慣れ

どれも
「私のムーヴ講習なんかじゃ、負けてるかも」
というレベル。

帰宅して、そのインストラクターさんの名前を検索しても、全くヒットせず。
むしろ、奥利根のスキースクールにおける看板インストラクターは、別の人だそうです。

さすが、スポーツとして成熟してるからなんでしょうか?
スキーのインストラクターは、ハイレベルですね。
具体的に習った内容

・胸は、常にフォールラインに向けるような意識
・右にターンするなら、右下のスペースに飛び込むような意識で体重移動すると、自然と体が反応してターンの動きになる
・今のカービングスキーでは、谷足荷重はそれほど意識しなくて良い。まずは、全身の重心移動を重視すべき。
・膝は必要以上に曲げず、楽な姿勢でO.K.
・姿勢は、他のスポーツ同様に背筋を伸ばして。これからジャンプするような、動きやすい態勢がベスト。
・ターンのときに、内足が行き過ぎてしまい、それをカバーしようとして内足が変な動きをする癖がある。ターンの最初に、外足を前に出すようにしないと、外足の方が大回りなので帳尻が合わない。
・ストックは、今の段階では意識しなくて良い。ストックは飾りだと思って、両手を広げ、平均台を歩くように地面に手首を向けて滑ると良い。
・実際に、歩くようにして荷重位置を確認する練習方法あり。(ただし、メチャクチャ難しくて、出来なかった)
・ターンで、一瞬、急ブレーキを掛ける癖がある。できるだけ、滑らかな円弧を描くようにする。
・両足荷重すると、エッジが効かなくなるため、板は自然とフォールライン方向に落ちていく性質がある。
・斜面に垂直に立つのが、板をコントロールする上でベスト。ゆえに、傾斜の強いコースほど、前傾姿勢になる。
・新雪は、柔らかく扱う。急ブレーキ、急ハンドル、後傾姿勢は、転倒のもと。

同じような職業だからでしょうが、僕にはインストラクターさんの気持ちがよく理解できたと思います。
「なんで、そんなに凄いスピードで分かるんですか?」
と、何度も褒められました。

技術的なことよりも、

「これは、将来のために直した方が良い癖」
「今、意識した方が良い技術。もっと経験を積んでから意識した方が良い技術。」
「癖になるまで、100回以上は滑らなきゃいけない技術」
「聞かれても、今のあなたのレベルでは頭でしか分らないので、深入りしないで欲しい技術」
「これは理屈より体感して欲しいから、ツベコベ言わずにやって欲しい場面」

みたいな教える側のニュアンスが、全部分かるんですよね(笑)。

決して運動神経が良いとは思いませんが、「講習受講スキルだけは、上級者クラスだ」と自分で思いました(笑)。
これだけ練習すべき宿題を出されて、1時間半のレッスン3,000円なら、安いですね。

なぜか経験者が多い、雪上訓練レベル1

1月17日(木)は、天神平にて雪上訓練。
先日のブログに書きましたが、アイゼンピッケルワークを主体とした、通常の雪上訓練です。
これを、来年はレベル1として設定しようと。

常連女性WNさん、その友人男性YMさん、常連男性NMさん、新規の男性OYさんの4名。
さて、今回のメンバーで、WNさんだけが他での雪上訓練の経験者。

でも、全員が
「冬の赤岳くらいなら、自力で登ったことあります。」
という話。

ただ気を付けて歩くだけ、って言えば確かにそう。
ですが、本当は雪上訓練をやってから行くルートですよ。
でも、当塾の雪上訓練を受けた人のほとんどは、

「ぶっちゃけ、ピッケル使わなきゃ危ないようなルートに、もう行ったことありますけどね。」
という感じです。

現場を知っているので、教えやすいと言えば、教えやすい!
でも、褒められたことじゃあ、ありません。

帰りに聞いた話では、YMさんに至っては、八ヶ岳の岩稜ルートも登り、アイスクライミングもリードして、奥穂も積雪期に登っているとか!?

「なんだ、初心者じゃないじゃん。どおりで、動きが洗練されているはずですよ。」
とはいえ、それはそれ。
みなさん、それぞれに勉強になったようです。

吹雪の中でも楽しく講習できたのは、皆さんのモチベーションのお陰でした。

具体的な講習内容
・ラッセルの基本
・キックステップ
・直下降の歩き方のコツ
・斜登行、斜下降(特に、厳しい条件のときの動き)
・耐風姿勢
・アイゼン歩行(キックステップとフラットフィッティング)
・滑落停止
・グリセード

ちなみに、この夜は前日に那須で登った佐智さんに誘われて、スキーのナイターへ。

わずか2時間。
しかも、佐智さんはこの日も、翌日もバックカントリーガイド!

「クライマーの人が、仕事帰りにジムに行くようなもんだよ。」
と言っていたのが、とても印象的でした。

服も濡れるし、ジムよりは大変そうですけどねー。

那須の朝日岳東南稜で、異文化コミュニケーション

1月16日(水)は、自分の山行にて那須朝日岳へ。
ここには、東南稜という入門の岩稜ルートがあると聞き。

パートナーは、富士山ガイド仲間の渡辺佐智さん。

<正面のピークから、左手前に伸びるボロそうな尾根が、東南稜>
佐智さんは、夏は富士山ですが、冬は水上を拠点にバックカントリーガイドをやっており、日本雪崩ネットワークの講師もしております。

ちなみに、尾瀬でもガイドをしていて、FEWという女子登山ツアーガイドも企画しています。

僕から見ると
「定住すらせず。一体、どんだけ忙しい人なんだ!?」

って人です。

もちろん、ガイディングの腕はたしか。
(バックカントリーの世界は分かりませんが、富士山で見ている限り相当上手い。)

数少ない冬山の女性ガイドとして、雑誌にも度々登場し、本当に忙しそうです。

<カメラを向けられると、必ずポーズを決めてくれるあたりは、雑誌慣れの賜か!?>
でも、クライミングの方は初心者なので、異文化コミュニケーションとして刺激になりました。

具体的には

・やっぱり、雪崩に対する警戒心は、我々クライマーより遥かに上。

ちょっとした雪の斜面をトラバースするんでも、軽く雪の層を観察している。
本当は、スノーソーを使って、より精確に観察したそうだった。
・ラッセルが、めちゃくちゃ早い。
私がラッセルしようものなら、直ぐ様
「代わりましょうか!?」
と聞いて来る。
小松由佳を彷彿とさせる勢い。

下りのラッセルに至っては、もはや追いつけないレベルに走り下っている。

聞けば、週5日はバックカントリーガイドに出かけ、さらに残りの2日間も雪の観察・プライベート山行・雪崩の研修などで雪山に入る生活。
週7日も雪と戯れてたら、そりゃあ半端じゃないですよ。

<1P目は、ほとんど歩きのようだが、一応ロープを出す>
・その反面、アイゼンには不慣れ。

ほぼ毎日、雪山に入っていても、アイゼンで歩くことはほとんど無いそうだ。
たしかに、ルート中でのアイゼン歩行は遅かった。

・同じ山を見ても、視点が全く違う。

私は、アイゼンで登りやすそうな岩稜や雪稜、そして、そこまでの歩きのアプローチを目で追う。
彼女は、滑って楽しそうな雪面、そして、そこまでのシールのアプローチを目で追う。

<次は、ちょっとした懸垂下降>
・雪面に日が差しているかどうか、などの状況の変化に、敏感。

ちょっとした岩を巻くのでも、どちらの雪面はどんな雪の硬さなのか、今後どうなりそうか(雪が溶けて悪くなりそう、など)を、とても細かく見ている。

<2P目は、敢えて難しそうな直登ラインを行く。それでもⅢ級+くらい。>
・クライマーとは生活リズムが違う
朝8時過ぎに入山、午後3時には下山、というスタイルでバックカントリーに入ることが多いそうだ。
たしかに、そのリズムくらいじゃないと、毎日は無理そう。

<あとは、ほとんどガレ場を歩く。頂上直下で、また敢えて1Pだけ岩を登ったけど、これもⅢ級くらい。>
私も雪山に入る身ですが、「彼女に比べて、雪を全然見てないんだなー」という印象。

今まで、バックカントリーの方々に対して

・雪崩に詳しい
・滑りが上手い

という程度の認識でした。

<時間があれば寄りたかった茶臼岳。今度の楽しみに>
彼らは、私なんかより雪山のプロですね。

ただ、クライミング系のガイドでも、私より強い方々は雪も詳しそうなんで、一概には比べられませんが。
「せっかくなんで、東南稜が講習に使えたら」
という下見もあったんですが、あまり使えそうな場面は思いあたりませんでした。

入門ルートなので、自立したら、ぜひ自力で登ってください。

ロープワークは、地味練習

1月14日(月)は、昨日の続き。
南岸に強烈な低気圧が接近し、アイスクライミング講習は中止。

東京でも、大雪を降らせる中で、女性AKさん、男性AIさんが残ってストーンマジックへ。
ロープワーク講習は、地味です。
AKさん、飽き飽きしながらも、どうにか付いてきてくれたレベル。

まずは、ロープの畳み方からチェック。

・綺麗に畳めているか
・絡ませないように気を使っているか
・もっと効率的な動きはないか

と言ったことを講習していきます。

で、その後は
・ボルトルートの終了点作業
・懸垂下降の仮固定
・登り返し

といった具合に、基本のロープワークを洗練させて行きます。

本人が「出来る」と思っていることを、もっと良くなるようにする。
たしかに、飽きるかもしれません。

でも、これがロープワークで1番大事だと思います。
あとは、2人が自信なさそうだった
・ルベルソ解除

を講習。

最後に、オマケ講習として
・ビレイ点について、スリング類が足りなかったときの、メインロープを使った対処方法

を行いました。
AIさん、なんでも真剣です。
普段から、自分がリーダーでロープを扱うことが多いからでしょうね。

アイスクライミング体験講習

1月13日(日)は、西上州の子犬殺しの滝にて、アイスクライミング体験講習。
常連男性KBさん、ときどき講習に参加する女性AKさん、1年ぶり講習参加の男性AIさん。
アイスクライミングは、とても敷居が高いと私は考えております。

1.フォールの危険性。

アックスやアイゼンという凶器を持って登っているため、フォールすれば骨折、打撲、などのリスクが付きまといます。

さらに、易しい滝ほど、途中にテラスも多く、グランドフォールの可能性が付きまといます。

想像力、と一口には語れず、やっぱり経験を積むことでしか想像しにくいものも多い。
2.氷の見極めの曖昧さ

スクリューを打っても、効いているかどうかの判断は、かなり感覚的です。
アックスを刺して、その氷が壊れないかどうかの不安も、常に付きまといます。

「こうすれば大丈夫」
という答えはありません。

「スクリューは、なるべく良い面を選んで打った方が、抜けにくいですよ。」
「いや、私もアイスで落ちたことはないので、本当のところは曖昧なんですが・・・。」

比較的硬い岩を相手にするクラックとは異なり、ほとんどアルパインです
3、ビレイの難しさ

落氷の危険があるため、ビレイヤーは1本目のスクリューから遥かに離れた場所で立つことが多いもの。
かといって、ダルダルのビレイをされるのは、クライマーも恐い。

ようするに、妥協です。

リードが落ちた時の状況を想像出来る人に、ビレイをお願いしたいものです。
4.終了点作業の難しさ

終了点が立木の場合もありますが、トップロープを張るならスクリューで支点を取ることも多いもの。
また、手袋でロープワークを行う、ダブルロープを連結してトップロープにする、というのも工夫が要ります。
5.パワーとムーヴ

大抵の場合、ジムの5.10cくらい登れると、トップロープならすぐに上手くなります。
リードまで覚えるなら、やっぱり5.11aくらいは欲しいところです。
そこで、今回はアイスクライミング体験講習と題して、

「ジムで、5.10cがリード出来ること」
「ダブルアックス、アイゼンなどのアイスクライミング装備が用意できること」
「冬山テント泊装備が用意できること」

を参加条件に公募にしました。

結果的には、興味津々な方々が集まり、とても良かったです。

今回は、アイスクライミング講習の良いモデルケースになりました。
今後も、アイスは、少し敷居を高めにして行って行こうと思います。
具体的な講習内容
・アックスの振り方
・アイゼンの蹴り込み方
・アックスの下に重心を持ってくること
・レスト
・トラバース練習(持ち替えも含む)
・登山靴のかかとを浮かさないように
・手袋をしっかりしめること

ただ、この日はエリア選びが大外れ!
幅10mほどの滝に30人近くが集まってしまい、アイスボルダーで技術練習に終始!
メインの滝は、1人1回しか登ることが出来ませんでした。

トレーニング方法は、釈迦に説法

1月12日(土)は、城ヶ崎にてクラックリード講習。
すっかり常連さんのYZさん夫妻、その友人の男性HOさん。

<YZ奥様、無事にリード体験>
本日は、
YZ旦那様と、HOさんがクラック講習3回目ということで、
「カムセットが易しいルート」を1本リードする予定。

YZ奥様は、本当に易しいルートをリード練習したり、5.8くらいのクラックにトップロープで挑戦したり。

<HOさんも、無事に鬼ころし(5.7)をリード。かなり慎重なカムセットで、良い調子です。>
本日の講習は、本当に順調そのもの。
全員、かなりカムセットが丁寧になってきたので、チェックも楽です。
ジムでの能力は、HOさんが5.11中盤で、YZ奥様が5.10中盤と、かなり差はあります。

が、クラック経験がどちらも数日という世界。
クラックに関しては、まだチョットしか差がありません。

特に、講習で目指すのは5.8や5.9をリードするレベル。
ジムで5.10中盤でも、十分に狙えるグレードですね。

<YZ旦那様も、鬼ころしをリード!>
 
そして、YZ夫妻がとりあえず目指すのは、入門マルチピッチ。
5.8のクラックやスラブ、プロテクションの取れない5.6のフェースなどが相手です。

・ジムでのトレーニングは自力で
・安全管理とか、ジャミングのコツは講習利用
ということも、この3人には釈迦に説法ってところでしょう。

なんせ、私より相当真面目にトレーニングしているようです。

引き続き、頑張ってください。

<5.8のクラック体験3本目で、もうフラフラのYZ奥様。よく頑張りました。>
具体的な講習内容
・カムセット練習(地上と疑似リードの両方にて)
・実践リード(YZ旦那様、HOさんは仮免許までO.K.)
・カムの回収で手間取るパターン
・カムのラッキング方法
・ギアをどれだけ持っていくかの判断基準