2011年12月21日水曜日

オーバーハングの登り方(苦手克服を目指して)

12月20日(火)の夜は、ランナウトにてムーブ講習。
本日は、常連女性のTZさん。
クライミングをしばらくやって行くと、垂直の傾斜(垂壁)が得意な人、垂直以下(スラブ)が得意な人、垂直以上(ハング)が得意な人、というのが出てきます。

バランス、指の力、全身の筋力、などが必要ですが、傾斜ごとにその重要度が違うのもの。

例えば、スラブで腹筋背筋はほとんど役に立たず、垂壁でも一瞬力を込める程度。
しかし、ハングでは全身の筋力で腕の力をカバーすることこそ重要、など。

それならば、得意不得意は当然のことです。

しかしながら、ほとんど食わず嫌いのレベルで苦手意識を持つ人もおります。
その気持ち、分からないでは無いのです。
が、クライマーたるもの、やっぱり苦手は少ない方が良いですよね。

特に、アルパインクライマーは総合力命ですので、60度~110度くらいまでで苦手は無しにしておきたい所。
さて、今回はハング克服がテーマ。

講習では、初心者は垂壁がメインです。
したがって、お客様は最初は垂壁が得意になります。

「じゃあ、次はハング!」
となったとき、90度と110度で足の置く場所は大差ないはずなのに、なぜか上手く行きません。

今回は、そのあたりのテクニックでした。

ここからは、さすがに長くなるので要点だけ。
気になる人は、ジムにいる上手い人に聞いてみてください。

・引きつけよりも捻りを優先する意識
・レストするときは、腰を壁に近づける意識(手長猿のスタイルは、あまり良くない)
・肩の脱力、指の脱力(オープンハンドっぽく)
・スタティックよりも、反動を利用したムーブを優先(これは、基本フォームが身についてから教えたい所です。実際、ジムでほとんどの場合は、軽いダイナミックムーブが一番楽)
・スピードも大事

本日は100度壁で、このあたりの意識を持ってもらうようにしました。
特に、反動を付ける際に、反対側に一回体を揺らす、というのはTZさんは抜群の出来でした!

具体的な講習内容
・上記の5項目のうち、前から4項目。
(半分程度は、復習の内容ですが。今日で、また完璧に近づいたということです。)

今日の登りなら、ハングでも5.10cくらい行けちゃいそうですね。
良い調子です。