2011年12月20日火曜日

黄蓮谷右俣(冬山は条件次第?)

12月17日(土)、18日(日)は、自分の登山で南アルプス甲斐駒ヶ岳へ。
今回は、K島嬢と。

黄蓮谷右俣、というバリエーションルートに行ってきました。
見ての通り、谷の中を氷が張っており、それをクライミング(アイスクライミング)混じりに越えていくというルートです。
このルート、冬期のバリエーションですから入門アルパインと言って良いと思います。
ですが、この日はちょっと拍子抜けに終わりました。 
結論からすると、先人のトレースがバッチリ過ぎて、ラッセル(雪をかき分けたりして道を切り拓くこと)は皆無。
どころか、登山道並の歩きやすさ!

しかも、そのトレースがどこを歩くと楽か導いてくれて、ルートファインディング(登りやすいラインを考えながら進むこと)も皆無。

さらに、クライミングが易しかったので、ロープは1回も出さず。
って訳で、プロテクションを自分で設置することも皆無。
(中上級者は、黄蓮右俣でこういう状況はよくあるらしい。)
ラッセル無し、ルートファインディング無し、ロープやプロテクション作業なし。
アルパインクライミングの主な楽しみを、全て奪われてしまった感じです。

人気ルートは、たまにこういう結果に終わるのも、仕方ないかもしれません。
先週が、胸までのラッセルだと聞いて、覚悟して行ってみたんですがねえ。
とはいえ、夜間下山必須のこのルートで、トレースのお陰で楽ちんに下山できたのも事実!
先週の巻機山が、翌日廃人のようだったことを思えば、平和に終わって助かりました。

そして、アイスクライミングのシーズン初めと、本格的な冬前の歩行訓練には良かったと思います。
あとは、冬山ならではの細かいミスをちょいちょいやったので、良い勉強になりました。

もちろん、人気ルートだけあって綺麗だったことは付記せねば!
具体的な行程
初日:
 9:00 竹宇駒ヶ岳神社の駐車場
13:55 五丈小屋跡(幕営)
      本日は、黄蓮谷目当てのパーティーで大賑わいのテント場でした。

2日目:
 4:00 起床
 5:35 出発
      六丈沢を下降(先週、敗退したK島嬢にアプローチ案内してもらう)
 7:30 坊主の滝の上にて遡行開始
11:55 遡行終了(登山道到着)
12:00 甲斐駒ヶ岳山頂
14:00 五丈小屋跡(幕営地)
14:30 出発
18:20 竹宇駒ヶ岳神社駐車場
甲斐駒山頂には珍しい、無風快晴。

改めて、冬山は条件次第でどうにでもなりますね。
不思議なことに、先週の巻機山の方が、ラッセルとルートファインディングに充実してたくらい。